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ゴッドファーザー(1972~1991)
2018-01-06 Sat 00:54

ゴッドファーザーについて。


以下ネタバレ
↓↓↓↓

 


ゴッドファーザーはマフィア、という犯罪組織、通称『ファミリー』と呼ばれるものを背景にした物語である。

堅気の道を選び、名門大学、そして海軍に入り勲章授与された末息子・マイケルは
父親が撃たれたことをきっかけに・・・マフィアの道を選んで行く。

元々冷静で計算高いマイケルは「人情で人の心を掴んでいた父親」と違い
冷酷で冷たい恐怖のドンとなってゆく。

しかしそれは表の顔であり、、裏の顔は家族思いの不器用な人間・・・というだけであった。

実の兄を殺した罪悪感は年老いてもなお、心と体をむしばみ、
妻や娘、息子を思う気持ちはとても大きい。

不器用なだけで、とても優しい男性なのである。

しかし不器用、というのは時として罪にさえなる。
不器用ならば不器用なりに努力すれば良かったのだ。
周りの人間だって傷つくし、
当の本人だって誤解されるし。
誰も得にならない。

堅気の道を行くはずだったのに、無理に強さを誇示しなければならない運命が
はからずもそうさせてしまったのだろう。


ちなみに、私の好きなシーンは

1、アポロニアと結婚式で楽しそうに踊るシーン
2、コニーの結婚式で、ケイに「うちの家族は「こういう」家族なんだ」とカミングアウトしたシーン
3、クリスマスに「君の分のプレゼントを買い忘れた」と言うマイケルに、「あなたでいいわ」というケイ
4、映画を観終わって「イングリット・バーグマンより君の方がいいよ」とマイケルがケイに慌てて言うシーン

女性と楽しそうにおしゃべりするマイケルが好きです。
いつも無表情なのに、この時だけ笑顔で、超チャ~ミングなんですよね

うん。
笑顔のシーンは上の4つだけ。

メアリーと踊るシーンも満面の笑みだけど、「作られた笑顔」って感じでどうも。


リーゼントでスーツが決まってるマイケルも格好良くていいですけども




フレドとのシーンは毎回じーんと来ます。








"Send Fredo off to do this,
send Fredo off to do that!"
"Let Fredo take care of some
Mickey Mouse nightclub somewhere."
"Let Fredo fetch somebody at the airport!"

「フレドにやらせとけ」
「アホっぽいナイトクラブを
仕切らせておけ」
「空港までフレドを迎えに行かせておけ」

Fredo:Did you ever think about that?
Did you ever once think about that?
I'm your older brother,
but was stepped over!

フレド:おまえは考えた事ある?
考えた事あるか 一度でも
俺は兄貴だっての
やり過ぎだ、踏み越えすぎ!


ミッキーマウスナイトクラブ、という単語が出て来るのですが、
どういう意味なのだろう。
本当にゴッドファーザーの世界に「ミッキーマウスナイトクラブ」っていうのがあるのか、
あるいはミッキーマウス=子供の、とか小さい子の、みたいなものを連想→なので
「お粗末なナイトクラブ」という意味なのだろうか。

そのことで色々旦那さんと話したことがあります。
可哀想なフレド。


━━━━・・・・・‥‥‥………………


フレドのやったひどいこと列伝

1、「you broke my heart!」とマイケルに言われながら、逃げた
(逃げるなよ兄貴なんだから涙)

2、クーデターが起き、車でフレドを救い出そうとするマイケル。
「Fredo, come with me!
You're still my brother.」
と言っているのに!
「You're still my brother」と言ってるのに~
よくも俺を傷つけたな(you broke my heart!)の後にYou're still my brother.って言ってるのに~
そこで逃げるかー(涙)


マイケルのやったひどいこと(仕返し)

1、ふたりで話した時に
「面倒を看てやった」的なことを言って、話を上から目線的に話した。
(原文は"take care of..."なので、"気をつかった"という意味にも取れる)
しかしマイケルにこう言わせたのは自分だという思考を1ミリでもフレドは思わなかったのか?
怒らせてしまった、とか・・・
(自分の言いたいことを全部言った後にでも)

2、母親の葬儀時、フレドが御免ねと抱きしめたにも関わらず・・・
「やっちゃって(`・_・´)」とアル・ネッリに目で合図した。

せめてどこかに隔離するとか、完全に他人として切り離すとか・・・
いくらでも方法があったと思う。
だってアンソニーに釣りを教えるくらいのいい人&悪い企みなんて今後は(度胸がなくて)しないと思われる人&しようと思ってもする知恵がない人(莫迦にしている訳ではなく、事実として)なのだから大丈夫だと思うのですよ。
別に死なせるとかそういうことしなくても・・・

今後もし、フレドを利用して誰か悪い人間が自分に面倒臭いことしてこようが・・・
フレドなら大丈夫だと思うんだ。
或いは、ヴィトーなら許したと思う。
兄ならいいよ、っていうか兄ならそんなこと絶対しない。と。

マイケルは許せなかったのですね。
規律をちゃんと守らないといけないから?
冷酷な人間だから?
いやー、フレドをそれだけ好きだったからだろうなぁ
(個人的意見)
どうでもいい人ならまぁいいやと思っても、特別な人だと色々・・・

弟というものはどうしても弱いものだと思います。
兄→弟、なら
なんかこう、兄の器で「仕方ない弟を許そう;;」と涙を飲んでぐっ、と許すイメージで、
弟→兄、なら
「兄貴よくも裏切りやがって;;」と恨むイメージ

弟が、しかも末の弟が跡を継ぐべきじゃなかったんですね。
しかも積極的に継ごうとしたのではなく、嫌々で継いだ訳だから・・・
しかも
堅気→犯罪組織
という複雑な転身・・・。

荷が重かったし、
器をでかくして「これを許そう」「これはこれでいいよ」「仕方ないなぁ」とやっていけるヴィトーと違い、
とにかく強くなることでしか、ボスになる手段が分からなかったマイケル。
そりゃそうですね、弟ですもの、、
ソニーに可愛がられ、トムに将来のことを考えてもらい、フレドに進路のことをうるさく言われずに育ち、
なによりヴィトーから
「おまえに『だけ』は継がせたくなかった」と言われたほど大切に育てられた息子だった訳です。

誰かを守るだのする時に、余裕を持って包む、という
兄貴風な守り方ではなく、とにかくがむしゃらに守るしか手立てがなかったのでしょう。

フレドを許せなかったのも弟気質だからで、
「仕方ない;;」と構えてぐっとこらえてクールに考えるより
「裏切り者だからもう殺す」となってしまう。

ヴィトーだったら、完全に他人として処理するか、
暗殺するのなら、殺した事実を完全に封じ込め、なかったことにする(心に残さない)感じ。
もちろん、暗殺の瞬間なんて絶対見ないし(見る意味もないし)、
なにより・・・マイケルがやった、死ぬ直前に会う&抱き締め合う、なんて
絶対』しない。

マイケルは優柔不断というか。
結局未練があるのに殺すというか。
未練があるくらいなら殺すなと。
殺さないといけないと判断したなら、未練なんて「一切」消せと。


この、フレドへの罪悪感や、「ひどいよTT」という悲しみはパート3に引き継がれることになります。


━━━━・・・・・‥‥‥………………


「兄を人に命じて殺させました」
「私は傷つけられたんです」

ランベルト枢機卿への懺悔の言葉です。

1、私を裏切ったのです。
とか
2、私に歯向かったのです
とかだと分かりますし、

2、の方だと上から目線的でフレドを莫迦にしていた感じがします

ゴッドファーザー2では、「面倒を看てやったのに」と言っていますが、
それは腹が立っていたからで、本心ではないのでしょう。
2、のような言い方は全然していませんから。。

1、が一番しっくりくるのですが、、、。
「私は傷つけられたんです」
と、言っている?

「私を裏切ったんです」
ではなく
「私は傷つけられたんです」

傷つけられた、は『弱者』が使う言葉ですよね。
弟だったんですね、マイケルは所詮。

かなりしんどいこのマイケルの傷は、末の妹、コニーが癒すことになったのでしょう。


━━━━・・・・・‥‥‥………………


ゴッドファーザー2では、
「あなたを恨んでいた。でもあなたはパパ(ヴィトー)みたくなるために
強くなるしかなかったのね」
「フレドを許してよ」
「あなたを理解したい」

そう言ってマイケルを励まし、フレドの命を乞うたコニー。

「You need me.
I want to take care of you now」
私に出来ることある?
あなたを理解してあげたい

しかしフレドを殺してしまったマイケル・・・。

・・・
ゴッドファーザー3では、
「フレドのことは、悲しいことだった。
でも、私はこう思う。
彼は神様に召されたのよ」

そう言って、
マイケルのやることを全肯定し、
いつまでも傍にいる、力になりたいと言うコニー。

後継者であるヴィンセントと良い信頼関係が築けていたのは、
それだけコニーが信頼出来る女性だったからでしょう。
ゴッドファーザー1の時とゴッドファーザー2の時のどうしようもないコニーは偽コニーだったという訳なのですね。
或いは変わったのか・・・

ヴィンセントが後継者になった後、マイケルを静養させようとするコニー。

コニーはマイケルのために、自分のゴッドファーザー(名付け親)を毒殺します。
「眠って」と言って涙を流した姿は心打たれます。


━━━━・・・・・‥‥‥………………


ヴィトーは「おまえにだけはこの仕事を継がせたくなかった」
「表の世界に顔を出してくべきだ」
「コルレオーネ議員、コルレオーネ知事・・・」
と言い、

ソニーは「大学出のインテリ」
「アインシュタイン博士」
と言ってからかい、可愛がり、

トムは「君の将来のことをいつもパパと一緒に考えているんだよ」
と(海軍に入る前の)マイケルに言う。

フレドは「出世だね、おめでとう」
と、海軍に入るのにおめでとうを言った。
(コルレオーネの家は「他人のため、要は国のために働くのはいけない」という考え。
海軍に入るのは皆を驚かせることであった。
フレドはマイケルの進路をあえて祝ってあげた)

コニーは上記の通り
「私はいつでもあなたの力になる(ゴッドファーザー3)」
「あなたを理解してあげたい(ゴッドファーザー2)」

アンソニー(息子)は、
離婚して出て行く母親にはキスをしなかったが、
病床のマイケルにはキスをした。
歌手になった後に音楽でマイケルを感動させた。

メアリー(娘)は、
ケイ「メアリーは特にあなたを愛してる」とケイが言った通り恐らく一番マイケルを愛している

様々な肉親たちとの血の繋がりと、絆と・・・


マイケルは当たり前のように生きているが、
愛されて生きているのであった。

恐れられても、なお、、


マイケルはそんな『ファミリー』を一生懸命に守ってこようとして、
何故か崩れ落ちてしまった。

それは一体何なのか?

ヴィトーの「愛」によって生まれた『ファミリー』
マイケルの「愛」によって崩れ去っていった『ファミリー』


他人を介入させず、自分の血を守ろうとするあまり
血の報復をしたり、他人だからと言って命を取ることは
滅ぶのだ。
愛の絆によって築かれた帝国であっても・・・・・・


こんな感じなのではないでしょうか。
マイケルの死は。

そして、この物語を通して、何となく個人的に伝わってくるメッセージは。。




photo by ImDb






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